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労働安全衛生基本調査
−自発健診の申出1割 医師面接も利用低調ー
2012年1月
 安衛法では、自発的健康診断(深夜業従事者)や長時間労働発生時の健康診断の規定を設けています。しかし、事業者・労働者のいずれも「よく知らない」という人が多いようです。
 「常時深夜業に従事する人」に対しては、特定業務従事者として6カ月に1回、健診を受診させなければいけません。自発的健診は、不定期に深夜業に従事した人もカバーする仕組みです。
 長時間労働発生時の面接指導制度は、平成17年法改正で設けられました。時間外労働が月100時間を超え、疲労の蓄積が認められるとき、労働者は事業者に対し医師による面接指導を求めることができます。事業者は、面接結果を受け、時短等の措置を講じなければいけません。
 自発的健康診断・長期間労働発生時の面接指導は、両方とも「労働者自らの判断」で実施の有無が決まります。このため、「受け身」の立場に終始し、「申し出等がない限り、何らアクションを起こさない」という事業者もおられるようです。
 しかし、深夜業の連続や過重労働により、従業員が体調を崩せば、事業者として安全配慮義務違反を問われかねません。「疲れの目立つ」従業員をみつけたら、法に基づく申出をするようアドバイスするよう心掛けるべきでしょう。

精神障害の労災基準改正へ
−「長時間労働」を数値で示すー
2011年12月
 厚生労働省では、労災保険の「精神障害の判断指針」の見直し作業を進めています。メンタルヘルス関連の労災申請は増える一方で、平成22年度は1181件に達しました。うち308件(29.0%)が業務上の要因に基づくと判定されています。同指針は平成21年にも改正が実施されていますが、今回は精神に影響を与える「長時間労働の目安」を示す等により、より分かりやすい基準作りを目指します。
 精神障害が業務に起因するか否かは、@業務による心理的負荷、A業務以外の心理的負荷、B個体的要因(性格、アルコール依存等)の3つの要素を考慮して判断します。@業務による心理的負荷は、「心理的負荷を生じさせる出来事の類型(配置転換、人間関係のトラブル等)」「その出来事後の仕事量・質の変化」などを考慮して、強・中・弱の3段階評価をします。ただし、心理的負荷が極度な「特別な出来事」があれば、その事実認定のみで心理負荷を「強」と判定する特例ルールも設けられています。
 今回の見直し案では、まず、「心理的負担を生じさせる出来事の類型」を定めた表を全面改定します。現在、累計は43に分けられていますが、36程度に再編する方針です。次に、「特別な出来事」の1つである「極度な長時間労働」について「発症直前1カ月に160時間以上の時間外」などと具体的数字を示す形に改めます。併せて、「強姦や本人の意思を抑圧して行われたセクハラ」も、「特別な出来事」に追加します。
 「出来事後の仕事量・質の変化」に関しても、月100時間以上の「恒常的な時間外」があれば、心理的負荷の程度を1段階アップさせる(「中」から「強}へなど)等の判定ルールを整備する予定です。
 現在、精神障害の労災認定をする際、精神科医等の専門部会の協議を経るのが原則となっています。しかし、明らかに心理的負荷「強」とみなされるケース等では、部会協議を省略し、労基署で処理する等、審査の迅速化を図る案も検討されています。

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